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8to2 竹内公太による福島第一原子力発電所事故関連記事
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注)「福島第一原発での体験」の記事はあくまで私個人の体験と印象です。
 のべ数万人とも言われる作業員の方々それぞれが異なる体験と印象を持っておられると思います。
 情報が不足する中で、私のケースを全体の印象とお取り違え拡散されることのないようお願い申し上げます。
 
 私は免震棟内で後方支援的な作業を行っていました。滞在期間は2011年8月のひと月足らずです。ですから私の見た光景は全体のごく一部であり、浅い理解に過ぎません。
 より高線量の建屋で作業される方や、私とは全く異なる滞在宿、雇用条件の方が大勢おられます。

 
■福島第一原発の体験2
8月上旬 夜9時F県A社へ。年度末までに20mSv被ばくすることについての同意書に署名捺印する。元請会社の計画では15mSvだが、不測の事態などでそれをわずかでも超えてしまう場合もあるので、この会社とは20mSvで同意するのだ。コピーは渡されなかった。契約書はない。雇用条件については、前回の面接の時に口頭説明を受けた。
(11/12思い出したので追記 この時生まれてまもない社長の娘さんがゆりかごに揺られていた。昔から原発で働いていた社長が、我々を安心させようとしてくれたのかもしれない、と今にしてみればそうも思えてくる。 一緒に面接を受けたかたがばあ、っとあやしていた。)
A社B社両社長の運転で福島県いわき市へ。両社長は上機嫌で喋りまくりつつ、「竹内君?寝ときや?」と言っている。私はちょっとデリケートすぎるかもしれない。
翌日常磐線湯本駅近くの旅館に荷を置いてJヴィレッジへ。管理区域入域前教育(ab教育)を受ける。テキストを読み合わせて最後に○×テストで確認する。講師(東京電力の方)がテキストに書かれたことを読み上げるが、安全性設計や管理の項目ではいかに安全性が確保されているのか、をテキストどおり読み上げつつ「しかし今回の3・11では…」といちいち付け加えている。ちなみに放射線の健康への影響については、確定的影響については閾値あり、確率的影響については閾値無し、との説明がされていた。
また別の日に再度Jヴィレッジへ行き作業者証を取得。一応撮影禁止の貼り紙があるが、携帯でパシャリと撮る人も見かける。会社からの指示でブログに上げられることはないだろうが、そうした写真はたくさんの作業員のたくさんの携帯のメモリーの中にたくさんあるだろう。自分も写真を撮りたくなるが、何か劇的な写真を求めるというか、悲壮感あるいは勇敢さのようなものを撮りたいとどうも思ってしまう。海江田大臣と発想的に変わらんな、と思いなおすと、今度は普通に冗談を言い合う自分達、他の人たちの顔を撮りたくなってくる。作業員は当たり前だが十人十色だ。さっぱりした顔の人、疲れた顔の人、壮年、中年、青年、青年もこわもてな人、好青年っぽい人、そして女性もJヴィレッジにはいる。
     
実際1F(福島第一原発)で働くのは5日後だったので、他の日はかなり暇になる。トラブル起こして欲しくない社長から飲みに出歩くなとも言われてたし、そもそも皆金もないのでほとんど旅館で過ごしていた。8畳くらいの部屋に布団を並べた4人部屋。じっとしてるのが苦手な人から水族館に行こうと誘われるがスマホでアニメ見ていたくて断る。夕方から甲子園~ニュース~世界遺産特集~FNS歌謡祭とずーっとやいのやいの言いながら見ていた日もある。報道バラエティでとある家のウッドデッキを除染したものの線量が2.1μSv/h→2.2μSv/hと上がってしまった場面でちょっと乾いた爆笑が起きた。本来笑ってはいけないことなのだろうが、自分達の状況を含めて喜劇化した笑いがついつい起こってしまった。どこかに恐怖感はありつつ来ているので、口に出さないまでも半分やけくそ的な心中のテンションは私だけでもないのだなあと思う。
福島県内から来たという人は地元の風評被害に憤慨していた。原発は推進派とも言っていたがあまり議論するような空気にはならなかった。
旅館の飯はおいしい。先輩によると今は原発復旧作業員が借り切ってるので儲かっているらしい。しかし会社としてもコストがかかるのでもし元請会社が仮設寮を建てたらその時は大変だろう(作業員向けの仮設寮建設は徐々に行われている)。
現場入る前日くらいに父にメールする。のと同時に父から別アカウントにメール来ていた。家族には福島に行くとだけ言っていたがなんとなく原発に来ていることがわかっていたそうだ。「情に流されて無理な作業はするな」というようなことが書かれていた。
運動不足でちょっと痔になってしまった。
 
(続く)
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プロフィール
HN:
竹内公太
性別:
男性
自己紹介:
元作業員の視点から何か有意義な記事が書けないだろうかと思い、東京電力さんの記者会見にときどき参加しています。(働いたのは8月の短い間だけです 免震棟の出入り管理で、比較的被曝量の少ない、後方支援のような仕事です 現場で今も高線量被曝しながら懸命に作業されている方々に最大限の敬意を持って、記事を書きたいと思います。
ライター経験は無いので読みづらい点もあるかと思いますが宜しくお願いします。
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