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8to2 竹内公太による福島第一原子力発電所事故関連記事
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注)「福島第一原発での体験」の記事はあくまで私個人の体験と印象です。
 のべ数万人とも言われる作業員の方々それぞれが異なる体験と印象を持っておられると思います。
 情報が不足する中で、私のケースを全体の印象とお取り違え拡散されることのないようお願い申し上げます。
 
 私は免震棟内で後方支援的な作業を行っていました。滞在期間は2011年8月のひと月足らずです。ですから私の見た光景は全体のごく一部であり、浅い理解に過ぎません。
 より高線量の建屋で作業される方や、私とは全く異なる滞在宿、雇用条件の方が大勢おられます。
 

■ 福島第一原発の体験4
勤務二日目
この日もずっとマスクのフィルタを交換していた。3M社のピンクのフィルタはカチッとはめるので扱いやすい。オレンジのものは油断すると転がり落ちてしまう。昨晩あまり眠れず眠い日だった。
仕事後の車中から湯本で納涼大会を発見、同僚の方と行くことに。ビールとたこ焼きを食べた。
しかしお互い金がカツカツなのでこれ以上の外食は控えようということになり、発泡酒2缶と日本酒一缶だけ買って旅館のリーダーの方々がいる部屋に突撃してみた。
リーダー部屋には先輩がひとりだけ残っていたので日本酒を献上しつつ話した。普段は土方をやっていて、今回急遽応援で駆けつけたという先輩の体験談はなかなか刺激的だった。中でも驚いたのが、30年前、17歳の時に高浜原発の炉心をウェスで手拭きした話。径4メートルの、燃料棒を抜いた炉心の内側で吊り下げられながら作業し、線量計が鳴ると吊り上げられる。あとはその日は寝てても金がもらえたとのこと。華奢な外見ながら豪胆で明るく話す人だ。
また別の先輩が来たとき、"よつ"の話になった。竹内くん、"よつ"知っとるか? 若いから知らんのよな、と言われ、実際なんのことかわからなかった。部落差別関係のことばだそうだ。被差別の奴らは政策上優遇されている、などとネガティブなイメージで語っていた。明日"よつ"の奴来るけど、そのこと触れるなよ?と笑顔で言われた。そんなこと言ってくれなければそもそも何も聞かないですよ、と答えた。
さっきまではいかに元請会社の顔色を伺うかという話しをしていたので、迷惑かけたら申し訳ないな、とか思っていたが、自分ごときの粗相で追い込まれるほどこの先輩たちはやわなのだろうかとも少し思った。しかしそれは自分に都合のよい感想にすぎないのかもしれない。
 
 
(続く)
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ガレキの処分
ガレキは船に乗せて東京湾などに埋め立てないで沖ノ鳥島とか遠くの浅瀬に持って行きGPSなど使い、新しい島を創るべし。領土は増えるはガレキはなくなるは
ベストな考えだと思われるが、官僚に阻止されるであろうな・・公太氏は何かマスコミをF1入場を実現させたアイディアを出したひとなのだから、なんかガレキの良い処理法はあるんじゃないかな と思いますが。
渡辺 2011/11/20(Sun)02:35:25 編集
Re:ガレキの処分
人工的に島を作ったり増設してもそれは島と認められないようです
沖ノ鳥島の工事は護岸をしているのであって、海面から出てる先っちょが削られないように守っている、ということのようです。
放射性物質の海洋投棄との批難もありそうです。
細野大臣の記者団同行がどういうプロセスで決定したのか良くわかりませんが、私の訴えは万分の一の関与も無いし、アイデアも特に活用されたわけではないですよ。

でもみんなが色々と考えること、アイデアを出すこと自体はいいことですね。そう思いたいです。
【2011/11/20 12:06】
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プロフィール
HN:
竹内公太
性別:
男性
自己紹介:
元作業員の視点から何か有意義な記事が書けないだろうかと思い、東京電力さんの記者会見にときどき参加しています。(働いたのは8月の短い間だけです 免震棟の出入り管理で、比較的被曝量の少ない、後方支援のような仕事です 現場で今も高線量被曝しながら懸命に作業されている方々に最大限の敬意を持って、記事を書きたいと思います。
ライター経験は無いので読みづらい点もあるかと思いますが宜しくお願いします。
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