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8to2 竹内公太による福島第一原子力発電所事故関連記事
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■ 細野大臣視察に記者団同行する件
 
細野豪志原発担当相は1日、福島第一原発視察に記者団を同行取材させると発表しました。
記者団は内閣記者会加盟の常勤19社、福島県政記者クラブ7社、外国プレス代表取材の計36人の予定です。
11日にJヴィレッジにて内閣官房による記者団への説明会があり、
12日に細野大臣による福島第一原発の視察、記者団は同行取材、その後記者会見もあるそうです。
内閣官房から公式に要請を受けたのは本日であり、具体的な立ち入り区域や段取りは現在調整中とのことです。
現在決まっていることは一社につき一人でなるべく人数を絞る、カメラも代表社に絞る、女性の同行は遠慮する、など。
 
これまで多くの記者の方がJヴィレッジや管理区域内、免震棟の取材を要請してきました。
そのたび現場の作業に支障が出ることや記者の安全確保を理由に、回答は先延ばされました。
4月の青山繁晴さん以来、今回初めてメディアが第一原発敷地内に入ることが公式に実現しそうですが、
いきなり36人同時というのは驚きです。細野大臣と随行者、東電社員を合わせると40人ほどが一度の移動するということでしょうか?
免震棟内は作業現場ではありませんが、作業員優先でこの人数同時というのはちょっと難しいと思います。
(参照:福島第一原発の敷地内、12日に報道陣に公開へ (2011年11月1日17時32分  読売新聞)読売新聞さんの記事によるとかなり制限されるようです)
(参照:免震棟を見た私が以前広報課長の寺澤さんにお渡しした、実現性を考慮した控えめな拙案
    メディアの免震棟取材【案】メディア向け福島第一原発敷地内 取材ツアープラン
    寺澤さんはこれを見ても免震棟内取材は難しいとおっしゃっていました…)
東京電力によりますと、この大人数では出入り手続きや装備、身体サーベイなど相当時間がかかるであろうし、
ルートもこれから検討するとのこと。できると判断したから内閣官房にOKを出したというよりは、
36人という要請に対しできる限りのプランをこれから協議して作る、という印象です。
 
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私が東電の記者会見に出ようとした理由のひとつには、
免震棟にどうにか公式にメディアを入れるための行動ができないか、という思いがありました。
私の行動などアリが象を動かそうとするようなものでしょうし、無意味なではないかとも言われますが。
 
管理区域の立入の困難さをいいことに、各社の作業員に敷かれる緘口令やおかしな労働実態。
労働問題についての貼り紙の小ささ。作業員への応援メッセージが業務連絡に混ざる様子。
見えにくかった部分に光を当てて見えるようにする、今回の記者同行がそのための一歩となって欲しいと思います。
 
ふいにカメラを向けられた作業員。とっさの事にはにかむ。
「おーい、母ちゃん見てるかー! がんばってんぞー」と言う。同僚がそれをからかう。
原発労働にまつわる"闇"にしっかりメスを入れる一方で、過剰な闇を作ってしまわない。
そういうような社会に、私はなって欲しいと思います。
 

(参考: ▼月刊創・2011年7月号掲載 「福島第一原発敷地内での取材をどうやって行う か」綿井健陽 )
【追記】
もちろん記者クラブ優先フリー閉め出しという問題点は厳然としてあります。都合の良いところだけ撮して発表ということにもなりましょう。ただ今回のことが“前例”となりノウハウがいつかフリー記者の受け入れに繋がってくれれば、とか細くも願わずにはおれません。
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東京電力広報課長の寺澤さんに以下の紙を手渡して、
メディアの免震棟取材実現に向けてお願いしています。
概要(pdf)
数字の根拠など(pdf)
タイムテーブル(pdf)
10月2日の会見後、マスメディアへの福島第一原発敷地内への取材拒否について
東京電力栗田隆史広報部長に個人的に伺ったところ、
大人数取材陣が殺到すると作業通行に支障が出るとおっしゃられました。

免震棟内の通路の大きさは今後も変わらないので、その理屈ではいつまでたってもメディアは入れないと思います。
抽選で順番を決めて少人数ずつ取材させてはどうかと聞きましたが、それは不公平になるとおっしゃられました。
しかしたとえ順番的に不公平であっても敷地内取材を希望するメディア関係者全員が抽選に了解すれば取材は可能ではないか。

個人的に私は現状で可能な免震棟内取材ツアーのプランを考えています。

●各社2人ずつとして計6人を東電社員2人が付き添って2時間だけ案内する。
 これなら一日4回で12社24人、3日で36社72人が取材できる計算になる
 Jヴィレッジ~免震棟を往復する車は2台で足りるでしょう。

●線量のこともありますから2時間は主に免震棟内にいてもらう。
 ただし2時間のうち20分だけ免震棟外に出て、
 ふくいちライブカメラの辺りから建屋を眺めることができる(20分以内)

 これで一人当たりの総被ばく線量は多く見積もっても約0.20mSvは超えないと思います。
   (私は8時間免震棟内に勤務してγ線線量値0.13~0.17mSvであった。
    また指差し作業員はサーベイマップ上0.3mSv/hの地点に20分程度立ち続け、
    加えて免震棟滞在約1時間で線量計の数値は0.13mSvであったという→参照

 免震棟外から建屋を眺める2人には東電社員1人が付き添い、残る4人は免震棟内で待機する。
 東電社員が付き添えば免震棟内の取材も可能でしょう。

●各社2人ずつとして計6人という数字の根拠
 私が勤務していた時に免震棟一階で吉田所長が来客を迎える場面を見たが、5,6人の団体様だったと記憶しています。
 また、私は毎日7,8人のチームで行動しておりました。
 マイクロバスを降りて免震棟に入り、線量計を借りるあたりはこの人数で行動しています。
 会社ごとに行動しますから7,8人がぞろぞろ固まって歩くのはいたって普通の光景であります。
 また作業員の方が朝免震棟に来られる時は20人ほどがいっせいに出入り口に入ることが何度も何度もありますが、出入り口管理の作業員は難なくこれを捌きます。
 また特定場所の作業から帰られた建設系の会社の方が20人ほど、一日になんども身体サーベイに並ぶこともありますが、
 これもごく日常的な光景です。


このツアープランはいかがでしょうか。
きれいにまとめて提出し東京電力さんに具体的にどこにどう問題があるのか教えていただきたいと思っています。
精査して問題のないプランができれば、
メディアの方々に抽選による順番で構わないのか記名式でアンケートしてもらいたいです。

いろいろと制限はある取材になりましょうが、それでも免震棟内にどういった方が出入りしているか見られるのは良いことだと思います。
着替え場所が広い通路を兼ねておりますので、どなたかの刺青の背中がちらりと見えるかもしれませんが、
刺青=現職の暴力団関係者とは限らないですし、またたとえそうであったとしても
日本の安全がどなたに支えられているのか、ありのままの姿を私たちは皆知るべきだと思います。
社会の暗部の様々な問題は問題ではありますが、
実際に放射性物質の拡散を防ぐためにあの場で懸命に汗を流す限りにおいて、
私はあの場にいるどなたをも肯定したい気持ちです。
プロフィール
HN:
竹内公太
性別:
男性
自己紹介:
元作業員の視点から何か有意義な記事が書けないだろうかと思い、東京電力さんの記者会見にときどき参加しています。(働いたのは8月の短い間だけです 免震棟の出入り管理で、比較的被曝量の少ない、後方支援のような仕事です 現場で今も高線量被曝しながら懸命に作業されている方々に最大限の敬意を持って、記事を書きたいと思います。
ライター経験は無いので読みづらい点もあるかと思いますが宜しくお願いします。
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