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8to2 竹内公太による福島第一原子力発電所事故関連記事
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この日の会見で、以前から質問していた件に回答いただきました。

■ 内部申告、通報システムについて

10月7日の会見で、松本さんは東京電力企業倫理相談窓口や保安院の窓口があり、
内部申告制度、匿名での通報の仕組みがあるとおっしゃいました。
私は勤務した際そのような窓口は知らされておらずシステムとしての機能は疑わしいと思っていました。

先日ふくいちライブカメラに映ったと名乗る方のウェブサイトにJヴィレッジの掲示板の写真が掲載されました。
ホワイトボードに「みなさんへのお知らせ」と題されいくつかの紙が貼り付けてあります。
複数の写真からも掲示物の内容は文字で書かれている通りだとほぼ確認できるのですが
その中に雇用条件が違った場合に資材部に連絡を促す紙はありますが、
その他の不正な事項を連絡する窓口についてなどの説明はありません。
また、東京電力のウェブサイト内にも内部申告の連絡先はありません。
掲示物に企業倫理窓口、保安院の窓口の連絡先を加えるべきではないか。
これについて東京電力さんに会見で伺いました。

A. ウェブサイト上には企業倫理相談窓口の連絡先は書いていません。
  協力企業の方々には各発電所に設置しております、
  安全推進連絡会という東京電力と各企業を結ぶ連絡会の設置や、
  各企業へのパンフレットの配布などという形で周知されています。
  ただ、最近急に多くの作業員の方が従事されるという状況になり、
  現時点では周知が不十分だったということではないかと思っております。

  Jヴィレッジの掲示板、また再度協力企業との連絡会を通じて
  相談窓口の存在をお示ししたいというふうには思っております。
  企業倫理窓口の連絡先をウェブサイトに掲載することはありません。
  従業員の方に伝えることが主眼ですし、広く一般の方々に周知する予定はございません。
  協力企業の作業員の方に直接伝わるような手段を講じたいと思っております。


※安全推進連絡会…すべての元請業者が出席し、活動状況についてなど報告・確認する会議(週一回開催)

私(竹内)は口伝ですべての連絡事項を全作業員に周知徹底するのは難しいと考えています。
Jヴィレッジの掲示板を有効活用するのがやはり効果が高いと思いますが、
現状では様々な掲示物が乱雑に貼られており、また応援メッセージも交じり、とにかく見づらいようです
Jヴィレッジ内の掲示物レイアウトについて改善案を作り提出したいと考えております。



■ 東京電力社員、協力企業社員の健康相談について

Q. 東京電力内の健康面、メンタル面での相談窓口の相談件数が事故以降増えたのかどうか
  去年の同じ期間の数字との比較を教えていただきたい

A. 社内での健康相談を受ける体制を取っておりますが、相談件数そのものを集計してはいません。
  相談窓口に寄せられる件数が増えているというような兆候が見られた場合には
  経営上の問題として調べることになろうかと思います。


Q. Jヴィレッジ、1F敷地内での健康面での相談件数も教えていただきたい

A. 第一原子力発電所では防衛医科大学のほうからメンタルサポートの強化を行っておりまして、
  7,8月でのべ103人の方の相談を受けております。


原発で作業される方はもちろんですが、東京電力の各支社含めた社員の方々に対するケアも大切だと思います。
特に事故以降の様々な方面からのバッシング、嫌がらせがありやなしやと噂されており、
事故以前より精神的負担は多かろうと推察しますが、、、
第一原子力発電所のほうの相談の内訳など今後聞いていきたいと思います。
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会見で答弁される聡明な方々は、しばしば答弁内容の論理がおかしいことなど百も承知でしょう。
会見には出ずに、百も承知で言わせてる上層部の方々がいるのです。
ぜひそういった想像力をもって当記事をお読みください


東京電力さんはご都合に合わせて人間を数字に置き換えて~というようなことがよく聞かれますが、
私は数字というよりは物理現象に置き換えているような気がします。
「線量計をつけずに作業した事実があったか」の調査をするのに、一部の人に記名式のアンケートを行い、
その回答をもって全体の事実と認定する。
部分統計をもって全体の事実を認定するという方法が物理や化学といった分野で有効なのは、
分子が嘘をつかないからです。
↑この説明だけだとピンと来ないでしょう。会見での以下のやり取りをご覧ください。


東京電力は7月の海江田元大臣の、線量計を置いて作業を行った作業員についての発言を受けて
3月の緊急作業で100mSvを越えた作業員で現在も働いている人、各作業班長、を対象に
8月15日~9月15日に記名式アンケートを行い、231人(うち東京電力76人)の回答を得た(回答率100%)
 ・緊急作業の際に故意に線量計を携帯しないといった事実を見たり相談を受けたりしたことがあるか
 ・緊急作業の際に故意に線量計を携帯しないよう指示、助言したか
アンケート結果では、事実を見た人も相談を受けた人も指示も助言もなかったという。
これを受けて東京電力は現場の人が線量計無しで作業を行ったということはなかったとしている。
「事実確認取れなかった」のではなく、「そういう事実はなかった」と結論付けた。

朝日新聞の杉本さんの質問
Q.  調査対象を絞った理由は?
A.  原因の背景に限度線量を超えると働けなくなるというリスクがあったため
Q.  正確性を期すならば作業員全員にすべきでは?
A.  作業員全員に聞かなくても概ねわかると思います

フリー木野龍逸さんの質問
Q.  3月にしぼらずそれ以降についても調査すべきでは?
A.  まずは3月の調査をすべきと考えました
Q.  海江田大臣にどういう経緯で伝わったか把握しましたか?
A.  していない、する予定もありません


竹内公太(私)からの質問
Q.  辞めた方含めて全員にアンケート取る予定は?
A. 今のところ計画はないが、こういった問題がまた起これば事実として確認されればやる
Q.  事実として確認するために調査するのですよね??
A. はい、事実として認められませんでした
Q.  より正確性を期すならば、とおっしゃいましたが、これで事実と言えるという事ですか
A. 事実として把握されていないということです
Q.  線量計をおくというようなことはあったとしてもごく少数のことなので、概要をさらっても事実確認と言えないのではないですか?
A. 一定の信憑性はあると思います
    元請企業、一次請け企業の作業班長にいきわたるようアンケートを実施したので事実確認したと思います
Q.  作業班長は一次まででカバーできるのですね?
A.  二次もある場合もあると聞いている、基本的には作業班長に渡るように、とお願いしているのでほぼ行き渡ったんだと思います


共同通信服部さんからの質問
Q.  記名式ですと「私が指示しました」ということは考えにくい 保安院から実態を把握するために工夫するように言われましたが
A. 無記名ではその後の実態調査が進まないので記名式でお願いしました
  真実を述べにくいのではないかという意見は保安院さんの方からも指摘がありましたので
  今後の調査の際には工夫して行きたいが現時点では具体的な計画というところまでは決まっておりません
  東京電力でも内部通報制度を持っており、保安院さんでの申告制度もあります

竹内公太(私)からの質問
Q.  内部申告制度匿名での通報の仕組みというのは企業倫理相談窓口のこと?
A.  そうです
Q.  免震棟にもJヴィレッジにもそういった掲示物はありませんでした。事実確認お願いします。


※私は個人的に企業倫理相談窓口を知りましたが、それは東京電力のサイト内の
 このリンク先見ていただければわかると思いますが、
 いろいろとご大層な文句は並んでいますが、肝心の連絡先はどこにも見当たりません。
 わからないのでエコーシステムに電話しましたがつながらず、カスタマーセンターにかけてようやく
 企業倫理相談窓口の連絡先がわかりました。



フリー木野さん
Q. アンケートの回収に9月15日までかかったのはなぜ?
A. 中身の確認に時間がかかった
Q. 事実確認取れていないのに次の計画がないというのは?
A. 今回のアンケートから、そうした事実はないと考えている
Q. 記名式なので把握できないという可能性もあると先ほどおっしゃいましたが?
A. そうした懸念はありますが、嘘をついているとは思わない
  やり方、時期等検討する必要があり、すぐに調査する計画はない
Q. 先に無記名でやるべきでは?事実の確認を第一に考えるなら
A. 事実を確認するために記名式にしました。

竹内公太(私)の質問
Q. アンケートで嘘をつかないという根拠は何ですか?
A. 嘘をつかれることを前提に調査していません。



会見で答弁される方々は、この論理がおかしいことなど百も承知でしょう。
会見には出ずに、百も承知で言わせてる上層部の方々がいるのです。
何点か質問しました

■ 管理区域内のマスメディアへの取材制限について
Q.  10月2日の会見後に栗田広報部長に伺ったところ、大人数で移動することは作業通行の妨げになる、
  また少人数で順番を決めて取材させると不公平になると聞きましたがこれは東京電力さんの見解ということでよろしいでしょうか。
A. マスメディアの現場取材については現在検討進めています。
  人数を絞って回るですとか、大人数でもバスから降りずに回るなど検討中です。

Q. 順番の不公平さは取材実現の障害にはならないということでしょうか
A. 日々現場も変化しております、また皆さんに見せる場所の要望に沿うかどうかも、
  色んなケースが考えられるので慎重に判断したいと思っております。

Q. 要望ですが、視聴者、国民の皆さんにとってはどのメディアが早いかはあまり関係が無く、
  とにかく知りたい情報かと思いますので、是非早く実現して欲しいと思います。

Q. 個人的に取材受け入れのプランを考えたので提出させてください。
A. (寺澤さん)そのプラン通りに行くとはお約束できませんが、ご意見として承ります。

会見後、寺澤さんに↓を見せて説明申し上げました。

shuzaiplan01.png説明文はこちら(過去記事)

(寺澤さん)
この通り行くかと言うと色々とまだ問題はある、入域手続きや除染、WBCなどの時間も考慮しなくてはなりません。
免震棟内が取材可能かどうかは難しい、可能だとしても例えば撮影もどの角度なら良いのかなど精査に時間はかかります。
免震棟の作業通行に支障があるかは私も現場で仕事をしていないからはっきりとはわからないですが

※寺澤さんは中越沖地震の際に柏崎刈羽原発内をメディアに案内してらっしゃったそうです。


Q. 東京電力内の健康面、メンタル面での相談窓口の相談件数が事故以降増えたのかどうか
  去年の同じ期間の数字との比較を教えていただきたい。
A. どういった回答ができるか含めて検討します。

Q. Jヴィレッジ、1F敷地内での健康面での相談件数も教えていただきたい。
  内訳もわかればお願いします。
A. 怪我、傷病は公表していますが、単なる健康相談については統計を取っているかも含めて調べておきます。




私の現場取材のプランは色々と制限がありますし、私が勝手に考えた案ですので
他のメディアの方が納得されるものでもないとは思います。
しかし私はメディアの方の安全や被ばく量、作業の支障にならないこと、
また日々の変化がすくない場所というと免震棟内部とその周辺をとりあえず見てもらうくらいが
現実的な妥協点であるとは思っています。

今回は、東京電力さんの「検討」がどの程度進んでいるのか確認したかったこと、
何が障害となっているのか明らかにしたかったので案としてお見せしました。
現段階で東京電力さんは「何をマスメディアの方々に見せるのか」を検討している段階だそうです。
免震棟のどこからどこまでなら良いのか、建屋の周りを回らせるだけで納得してもらえるのか、など
話し合っていただいているのかなと推測しています。
つまり具体的なコースや受け入れ人数やの「どう見せるのか」の話し合いには至っていません。

東京電力さんとしては中途半端に公開しても「なぜこれだけしか見せないんだ!」
と追及されるのが目に見えているから公開範囲を精査しているのだと思いますが、
私は何か都合の悪いものを隠しているという不信感を払拭するためにも、
「できる範囲で公開する」方向にシフトした方が良いと思います。
それが4月の段階で青山繁晴さんにお見せした範囲とそう変わらないものであったとしても、
半年たった今の状況を確認することも意味があることだと思います。
 
2011年10月3日政府・東京電力合同記者会見
(ネットの中継で視聴しました。私は合同記者会見に入れません。)

Q. 7月19日の暴力団排除宣言以降、雇用契約をお断りしたり、契約後に解除するという事例はありましたか?
9月30日に私が出したこの質問について、この日ジャーナリストの寺澤有さんの質問に答える形で
東電の松本さんより、
「暴力団雇用契約を打ち切ったり雇用をお断りしたという事例は捜査上支障が出るのでお答えできません」
と回答を頂きました。

しかし成果を全く発表できないのに「暴力団は排除します」という宣言だけしたことになりますが
これは何か意味があったのでしょうか?
東京電力としては無駄に暴力団関係者の存在を仄めかしただけのような気がします…
大きく2点質問しました。

■ 放射線管理区域立入の手続きについて

・管理区域立入許可申請書、
・被ばく量測定や個人情報の取り扱いに関する同意書

Q. 各作業員はこの二つの書類に署名捺印していると思いますが、
  政府関係者の方が福島第一原発敷地内を視察された際もこの書類に署名捺印されたのでしょうか。
A. 通常の原子力発電所内では政府の方であろうと身分証を提示していただく
  福島第一原子力発電所については現状把握していない。

※私はこの二つの書類に署名捺印したのが就業後(8月25日、それまでに系11日原発敷地内に入った)だったので
 それが不適切ではないかと質問したかったのですが、
 司会の栗田さんから「警備上の観点から管理区域内立入の詳しい手続きを公開するのは注意して欲しい」と質問をさえぎられました。
 私の質問の趣旨のみお伝えできれば問題ないとは思いましたが、29日に私が自らの作業員証のコピーを生中継映像に見せてしまったことは
 テロ対策の観点から不適切だったことは否めないことですし、後で個人的に質問することにしました。
 フリーライターの木野龍逸さんから、その質問の打ち切り方はおかしいのではないかと指摘されましたが、
 確かに僕が安易に引いたのは良くなかったのだと反省しています。
 先日自分が作業員証を晒したことは不適切でした。それを反省した上でしかし
 聞くべきことは聞くべきでした。

会見後、栗田さんに直接質問しました

Q. 私はこの二つの書類に署名捺印したのが就業後(8月25日、それまでに系11日原発敷地内に入った)
  だったのですがそれは不適切ではないか
A. それは確かに良くないことです、協力会社さんにはしっかり対応していただきたい
Q. 免震棟内にメディアが入れないのは対テロの観点からも問題であるのか?
A. 確かにテロ対策上見せられない部分はあるが、こちらの受け入れ態勢さえ整えば取材はしていただく。
  新潟中越沖地震の際には地震発生から数日後、柏崎刈羽原子力発電所内をメディアの方に見て確認していただいた。
Q. この記者会見に来てるくらいたくさんの取材陣が殺到すれば確かに免震棟は手狭になるかもしれないが、
  例えば数人ずつ、順番は抽選で決めるというようなことはできないのか
A. それでも不公平感が出る


■ 東京電力社員のケアについて

Q. 事故以降東京電力の社員の方々に対する様々な方面からの追及は察するに余りあるものかと存じますが、
  社員一人ひとりに対する警備面、健康面での対応はどのような対策があるか
A. 特別な対策は無い。もとからある      への相談件数は特に増えた、というような報告は上がっていない
Q. 原子力・立地本部長代理の松本純一さんは柏崎刈羽原子力発電所から異動され、
  4月1日から7月23日まで3か月超もの間連続で、その後も週6日欠かさず会見に出席され説明と答弁を続けておられます。
  これだけの長期間連続で一人の方がメディアの矢面(やおもて)に立ち続けておられることは異例の事態であろうと思います。
  これは東京電力本店の、どなたのどういったご判断あるいは協議の上での措置なのでしょうか。
A. 特に誰がどう協議した、ということではなく、松本さんの答弁は評価もあるので、彼が良いだろう、と。
Q. 今後別の方、特に本店幹部以上の方が定例会見にて答弁される回数を増やす予定はありますか?
A. 特に予定はありません。


○各種報道では東京電力社員や家族への嫌がらせが報じられていますが、相談件数が特に増えていないということはないのではないかと思うのですが。
今メインで答弁していらっしゃる松本純一さんは3月31日まで新潟にいたのに本店に移動され、3ヶ月超休み無しでメディアに顔を晒され追及され続け、
本店の上の立場の人間は直接的な追及を免れるというのは、
松本さんがいかに有能な方であろうと不均衡な印象を持ってしまいました。
こうした考えは甘いでしょうか?
プロフィール
HN:
竹内公太
性別:
男性
自己紹介:
元作業員の視点から何か有意義な記事が書けないだろうかと思い、東京電力さんの記者会見にときどき参加しています。(働いたのは8月の短い間だけです 免震棟の出入り管理で、比較的被曝量の少ない、後方支援のような仕事です 現場で今も高線量被曝しながら懸命に作業されている方々に最大限の敬意を持って、記事を書きたいと思います。
ライター経験は無いので読みづらい点もあるかと思いますが宜しくお願いします。
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