8to2 竹内公太による福島第一原子力発電所事故関連記事
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「プリピャチ」1999年/オーストリア/100分/HDCAM(オリジナル35ミリ)/モノクロ
原題:PRIPYAT
監督・撮影:ニコラウス・ゲイハルター(「デイトンの翌年」「いのちの食べかた」)
チェルノブイリ原発から4キロメートルに位置するプリピャチ市街と、そこに住み働く人々姿を捉えたドキュメンタリー映画。事故から12年後の「管理されたゴーストタウン」に生きる人々のインタビューが、ナレーションもBGMも排したモノクロの映像で淡々と綴られる。風の音や鳥のさえずりの空気感が観客にその場所と人の話を追体験させる。監督のニコラウス・ゲイハルターは、チェルノブイリをテーマとした理由を「いつの時代でもどこの場所でも起こりうることだから」と語る。
12月3日に都内で行われた上映会と監督によるトークでは、来場者の質疑応答に多くの時間が割かれた。ほぼ満席の客席からは途切れることなく手が挙がり、日本に住む人々の関心の高さが伺えた。監督は制作のいきさつについて、事故から12年が経ち、ニュースでとりあげられることもなくなり人々の関心が無くなった時だからこそ撮影を始めたと説明する。"ゾーン(区域)"の中の印象として、インフラが壊れ未来の見えない厳しい状況の中でさえ、人々がしかと生きている姿に感動したそうだ。
私たちはこの12年前の映画の鑑賞者であり、9ヶ月前の事故の目撃者である。未来のために何をどうアーカイブするか考えることは、実は今起こっていることを本当の意味で理解し咀嚼するためにこそ重要なのかもしれない。インターネットの発達によって個人の記録とアクセスが容易な状況だが、私たちの身の回りの日常が未来にとってどういう意味を持つのか想像してみることが、今日の現実を把握するために案外有効な手段なのかもしれない。
印象に残った場面。当時稼働中だった3号機の案内をするニコライさん。良い仕事についての条件1.仕事に満足しているか 2.子供の頃からの夢だったか 3.自分と家族を養っていけるか。彼がどのように答えたかは映画館でお確かめください。
【上映情報】
12月6日(火)ー12月10日(土)
15:30-/19:00-「プリピャチ」(100分)
※12月9日(金)15:30の回の上映後、桃井和馬氏(フォトジャーナリスト)と渋谷哲也氏(映画研究者)の対談あり→詳細・アテネフランセ文化センターサイトへ
11月29日(火)USTREAMにて公開されたシンポジウム→詳細
トレイラー(英語字幕)→YouTube ※都内の上映は日本語字幕つきでした
プリピャチ
1972年オーストリア・ウィーン生まれ。1994年に自身の制作会社「ニコラウス・ゲイハルター・フィルム・プロダクション」を設立。日本でも大きな話題を呼んだ「いのちの食べかた」などのドキュメンタリー作品を監督。また、他の監督作品のプロデュースも手掛ける。
原題:PRIPYAT
監督・撮影:ニコラウス・ゲイハルター(「デイトンの翌年」「いのちの食べかた」)
チェルノブイリ原発から4キロメートルに位置するプリピャチ市街と、そこに住み働く人々姿を捉えたドキュメンタリー映画。事故から12年後の「管理されたゴーストタウン」に生きる人々のインタビューが、ナレーションもBGMも排したモノクロの映像で淡々と綴られる。風の音や鳥のさえずりの空気感が観客にその場所と人の話を追体験させる。監督のニコラウス・ゲイハルターは、チェルノブイリをテーマとした理由を「いつの時代でもどこの場所でも起こりうることだから」と語る。
12月3日に都内で行われた上映会と監督によるトークでは、来場者の質疑応答に多くの時間が割かれた。ほぼ満席の客席からは途切れることなく手が挙がり、日本に住む人々の関心の高さが伺えた。監督は制作のいきさつについて、事故から12年が経ち、ニュースでとりあげられることもなくなり人々の関心が無くなった時だからこそ撮影を始めたと説明する。"ゾーン(区域)"の中の印象として、インフラが壊れ未来の見えない厳しい状況の中でさえ、人々がしかと生きている姿に感動したそうだ。
私たちはこの12年前の映画の鑑賞者であり、9ヶ月前の事故の目撃者である。未来のために何をどうアーカイブするか考えることは、実は今起こっていることを本当の意味で理解し咀嚼するためにこそ重要なのかもしれない。インターネットの発達によって個人の記録とアクセスが容易な状況だが、私たちの身の回りの日常が未来にとってどういう意味を持つのか想像してみることが、今日の現実を把握するために案外有効な手段なのかもしれない。
印象に残った場面。当時稼働中だった3号機の案内をするニコライさん。良い仕事についての条件1.仕事に満足しているか 2.子供の頃からの夢だったか 3.自分と家族を養っていけるか。彼がどのように答えたかは映画館でお確かめください。
【上映情報】
12月6日(火)ー12月10日(土)
15:30-/19:00-「プリピャチ」(100分)
※12月9日(金)15:30の回の上映後、桃井和馬氏(フォトジャーナリスト)と渋谷哲也氏(映画研究者)の対談あり→詳細・アテネフランセ文化センターサイトへ
11月29日(火)USTREAMにて公開されたシンポジウム→詳細
トレイラー(英語字幕)→YouTube ※都内の上映は日本語字幕つきでした
プリピャチ
チェルノブイリ原発事故のその後ーー
原発周辺の立入制限区域で生きる人々をとらえたドキュメンタリー
ウクライナ北部のプリピャチ市街は、チェルノブイリ原子力発電所から約4キロメートルに位置する。1986年の4号炉の大事故の後、原発の周辺30キロメートルが立入制限区域となり、約50,000人のプリピャチ市民も避難、移住を余儀なくされた。以来、プリピャチは許可無く入ることができない「管理されたゴーストタウン」と化している。
立入制限区域は有刺鉄線で覆われたフェンスで区切られている。兵士が区域内に入るすべての人々をチェックし、区域内から食料などを持ち出すことは禁止されている。
しかしながら、本作撮影時、なお15,000人の人々が、原発(3号炉は2000年まで稼働)や放射能の影響を調べる研究所など、この区域内で交代制で働いていた。また、許可を得て帰還した約700人が区域内で生活していた。彼らはなぜ見えない危険と隣り合わせの人生を選んだのだろうか?
プリピャチの立入制限区域内で生きる人々を、『いのちの食べかた』のニコラウス・ゲイハルター監督が、ナレーションや音楽を排し、モノクロの映像で記録していく。ゲイハルター監督は、チェルノブイリをテーマとした理由を「いつの時代でもどこの場所でも起こりうることだから」と語った。彼はまた自らの作品を「次の世代のための参考文献のようなもの」と述べている。
プリピャチ
1999年/オーストリア/100分/HDCAM(オリジナル35ミリ)/モノクロ
日本語字幕付き
原題:PRIPYAT
監督・撮影:ニコラウス・ゲイハルター
イスタンブール映画祭国際ドキュメンタリー賞、オディヴェーラス映画祭グランプリ、ニヨン映画祭審査員賞・観客賞、ディアゴナーレ・オーストリア映画祭グランプリ、ミュンヘン国際ドキュメンタリー映画祭グランプリ
ニコラウス・ゲイハルター
Nikolaus Geyrhalter
1972年オーストリア・ウィーン生まれ。1994年に自身の制作会社「ニコラウス・ゲイハルター・フィルム・プロダクション」を設立。日本でも大きな話題を呼んだ「いのちの食べかた」などのドキュメンタリー作品を監督。また、他の監督作品のプロデュースも手掛ける。
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プロフィール
HN:
竹内公太
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男性
自己紹介:
元作業員の視点から何か有意義な記事が書けないだろうかと思い、東京電力さんの記者会見にときどき参加しています。(働いたのは8月の短い間だけです 免震棟の出入り管理で、比較的被曝量の少ない、後方支援のような仕事です 現場で今も高線量被曝しながら懸命に作業されている方々に最大限の敬意を持って、記事を書きたいと思います。
ライター経験は無いので読みづらい点もあるかと思いますが宜しくお願いします。
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