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8to2 竹内公太による福島第一原子力発電所事故関連記事
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2011年10月3日政府・東京電力合同記者会見
(ネットの中継で視聴しました。私は合同記者会見に入れません。)

Q. 7月19日の暴力団排除宣言以降、雇用契約をお断りしたり、契約後に解除するという事例はありましたか?
9月30日に私が出したこの質問について、この日ジャーナリストの寺澤有さんの質問に答える形で
東電の松本さんより、
「暴力団雇用契約を打ち切ったり雇用をお断りしたという事例は捜査上支障が出るのでお答えできません」
と回答を頂きました。

しかし成果を全く発表できないのに「暴力団は排除します」という宣言だけしたことになりますが
これは何か意味があったのでしょうか?
東京電力としては無駄に暴力団関係者の存在を仄めかしただけのような気がします…
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大きく2点質問しました。

■ 放射線管理区域立入の手続きについて

・管理区域立入許可申請書、
・被ばく量測定や個人情報の取り扱いに関する同意書

Q. 各作業員はこの二つの書類に署名捺印していると思いますが、
  政府関係者の方が福島第一原発敷地内を視察された際もこの書類に署名捺印されたのでしょうか。
A. 通常の原子力発電所内では政府の方であろうと身分証を提示していただく
  福島第一原子力発電所については現状把握していない。

※私はこの二つの書類に署名捺印したのが就業後(8月25日、それまでに系11日原発敷地内に入った)だったので
 それが不適切ではないかと質問したかったのですが、
 司会の栗田さんから「警備上の観点から管理区域内立入の詳しい手続きを公開するのは注意して欲しい」と質問をさえぎられました。
 私の質問の趣旨のみお伝えできれば問題ないとは思いましたが、29日に私が自らの作業員証のコピーを生中継映像に見せてしまったことは
 テロ対策の観点から不適切だったことは否めないことですし、後で個人的に質問することにしました。
 フリーライターの木野龍逸さんから、その質問の打ち切り方はおかしいのではないかと指摘されましたが、
 確かに僕が安易に引いたのは良くなかったのだと反省しています。
 先日自分が作業員証を晒したことは不適切でした。それを反省した上でしかし
 聞くべきことは聞くべきでした。

会見後、栗田さんに直接質問しました

Q. 私はこの二つの書類に署名捺印したのが就業後(8月25日、それまでに系11日原発敷地内に入った)
  だったのですがそれは不適切ではないか
A. それは確かに良くないことです、協力会社さんにはしっかり対応していただきたい
Q. 免震棟内にメディアが入れないのは対テロの観点からも問題であるのか?
A. 確かにテロ対策上見せられない部分はあるが、こちらの受け入れ態勢さえ整えば取材はしていただく。
  新潟中越沖地震の際には地震発生から数日後、柏崎刈羽原子力発電所内をメディアの方に見て確認していただいた。
Q. この記者会見に来てるくらいたくさんの取材陣が殺到すれば確かに免震棟は手狭になるかもしれないが、
  例えば数人ずつ、順番は抽選で決めるというようなことはできないのか
A. それでも不公平感が出る


■ 東京電力社員のケアについて

Q. 事故以降東京電力の社員の方々に対する様々な方面からの追及は察するに余りあるものかと存じますが、
  社員一人ひとりに対する警備面、健康面での対応はどのような対策があるか
A. 特別な対策は無い。もとからある      への相談件数は特に増えた、というような報告は上がっていない
Q. 原子力・立地本部長代理の松本純一さんは柏崎刈羽原子力発電所から異動され、
  4月1日から7月23日まで3か月超もの間連続で、その後も週6日欠かさず会見に出席され説明と答弁を続けておられます。
  これだけの長期間連続で一人の方がメディアの矢面(やおもて)に立ち続けておられることは異例の事態であろうと思います。
  これは東京電力本店の、どなたのどういったご判断あるいは協議の上での措置なのでしょうか。
A. 特に誰がどう協議した、ということではなく、松本さんの答弁は評価もあるので、彼が良いだろう、と。
Q. 今後別の方、特に本店幹部以上の方が定例会見にて答弁される回数を増やす予定はありますか?
A. 特に予定はありません。


○各種報道では東京電力社員や家族への嫌がらせが報じられていますが、相談件数が特に増えていないということはないのではないかと思うのですが。
今メインで答弁していらっしゃる松本純一さんは3月31日まで新潟にいたのに本店に移動され、3ヶ月超休み無しでメディアに顔を晒され追及され続け、
本店の上の立場の人間は直接的な追及を免れるというのは、
松本さんがいかに有能な方であろうと不均衡な印象を持ってしまいました。
こうした考えは甘いでしょうか?

9/29の質問について東京電力さんからご回答いただきました。


Q. 指差し作業員を名乗る男のwebサイトに、彼が東京電力倫理相談窓口に労働条件について相談しており、
  返信が来たとの記載があるが、これは事実でしょうか?
A. 記載があるのは確認した。
  このサイトの制作者が指差し本人かわからないのでこれ以上回答は差し控えます。
  また企業倫理窓口の相談については相談者保護の観点から、相談の有無も含めてお答えできません。

 ■指差し作業員の正体やウェブ制作者についてはネット上に様々な意見が散見されますが、
  東京電力としては当初から一貫した態度で、
  映像に映る作業員のタイベックに名前が無いので調べられず、
  ウェブサイトに記載された内容についても回答は差し控えるということです。


Q. (私は会社の上司から説明は受けませんでしたが、)
  指差し作業員さんのwebサイトにあった、雇用・労働条件についての掲示物
 「福島第一原子力発電所構内および近隣で作業する作業員の方へ」
  これがJヴィレッジ内のどこに掲示されているか、その状況を教えてください。
A. Jヴィレッジで雇用・労働条件について不適切なケースの連絡を促す掲示物は5箇所に5枚掲示してあります。
  ・入り口入って左側サッカーボール型の壁にある掲示板
  ・その先のサッカーボール型の壁
  ・ガラス張りのロビーに向かう階段の左側の柱
  ・同じ柱の別の側面
  ・エレベーターの横の保安班のスペース付近の柱

(回答を受けて追加質問しました)
 Q. 僕がJヴィレッジの掲示物で記憶にあるのは全国、海外の方からのたくさんの応援メッセージです。
   ファックスや絵や寄せ書き、旗など。僕の記憶では至る所に軽く100は越える量あったと思いますが。
   協力会社の方が雇用条件に問題が無いか告発を促す掲示物を積極的に作業員に紹介することは考えづらく
   実際私も特に説明はされませんでした。
   雇用・労働条件についての掲示物、また熱中症予防などの事務的な連絡以外の
   他の掲示物(応援メッセージ、ファックス)の枚数を概数でよいので教えてください。
   あるいは、Jヴィレッジ内の掲示物の状況がわかるような、5箇所の写真を
   それぞれの壁面全体(地面から天井まで)がわかる形で撮影して見せていただきたいのですが。
  
 A. 事務以外の掲示物は正確な数把握していません。
   入り口の掲示板は壁面から独立しているので協力会社が各作業員に通達していれば見逃すことはないと思います。
   掲示物の状況の説明についてどういった手段が適切か含めて検討したいと思います。


 ■協力会社の上司や社長が積極的にその掲示物の存在を教えること、
  それは各会社の良心に期待して良いものなのでしょうか?
  優良企業→労働条件はきちんとしているので言う必要が無い
  不良企業→労働条件を突っ込まれたくないので言わない
  とは考えられないでしょうか。
  私のいた会社は優良企業が故私に特に説明は回らなかったと思いたいところです


Q. 9月29日午前10時30分ごろ、水処理設備にてホースの残水が作業員の方のマスクにかかり、
  脱ぐ時に口元に放射性物質が付着したおそれがあったのでWBCを受けたが内部被曝は無かったという件で、
  免震棟で入り口でその作業員のアノラックを脱ぐ補助作業をした方はいつの時点で残水がかかったことを知ったのでしょうか?
  アノラック介助者がいつ知ったか
A. アノラックは作業場で介助者が外したので、汚染水を被ったことは介助者は知っていた またその際の手順は通常の形で守られた

 ■通常アノラックという防水性の合羽は免震棟に戻った時に、
  出入り口を管理する人がハサミで切って脱ぐのを介助します。
  またマスクにガムテープで目張りしてるとき、これを介助者が外すこともあります。
  今回汚染水を被った方はその作業場にいた方の適切な介助でアノラックを脱いだとのことなので
  介助者への二次汚染も防がれた、ということになります。

 


その他の報告事項
・ふくいちライブカメラが地震で停電中も作動、伝送できていたのは、太陽電池を使っていたからとのことです。
 原発の中にあって太陽電池が生きていたことにはリスク分散のあり方の象徴的な捉え方もできると思います。

本日18:00の東京電力会見で私から何点か質問しました。
要約したものをここに記載します。

Q. 7月19日の暴力団排除宣言以降、雇用契約をお断りしたり、契約後に解除するという事例はありましたか?
A. 元請企業さんに聞いて確認します

Q. 私は8月に作業員として福島第一原発で働いていました。その時に刺青の入った方を何人かお見受けしましたが
  今メディアの方の取材を断っているのはそうした方々がカメラに映ってあらぬ誤解が生じる恐れがあるからですか?
A. 警戒区域であること、発電所の復旧作業に全力を尽くしている状況ですので
  今は現場公開についてはまだできていないということです

Q. 政府の方や作業員が入れてメディアの人は入れない理由は?
A. 政府の方はご自身の目で現場を見ていただくことでその後のお仕事に役立てられる、ということがあると思います。


Q. 指差し作業員を名乗る男のwebサイトに、彼が東京電力倫理相談窓口に労働条件について相談しており、
  返信が来たとの記載があるが、これは事実でしょうか?
  東京電力さんとしてはwebサイト制作者が指差し作業員であると認識したのですか?
  また東京電力倫理相談窓口というのは一般の作業員に周知されているものなのですか?
A. 企業倫理窓口に問い合わせがあったか確認します。作業員全員が知っているかどうかはわかりません。
  資材部のほうに労働条件の違いがわかった場合は連絡するようにとの掲示物はJヴィレッジにあります。


Q. (私は会社の上司から説明は受けませんでしたが、)
  指差し作業員さんのwebサイトにあった、雇用・労働条件についての掲示物
 「福島第一原子力発電所構内および近隣で作業する作業員の方へ」
  これがJヴィレッジ内のどこに掲示されているか、その状況を教えてください。
A. 指差し作業員と名乗る方のウェブサイトに写真があることからも
  一般の作業員の方も掲示を見られていたのではないかと推定しておりました
  どこまで周知されていたかは元請企業さんに確認しないとちょっとわからないです。
  Jヴィレッジ内の掲示の状況は調べた後お答えします。

Q. 9月29日午前10時30分ごろ、水処理設備にてホースの残水が作業員の方のマスクにかかり、
  脱ぐ時に口元に放射性物質が付着したおそれがあったのでWBCを受けたが内部被曝は無かったという件で、
  免震棟で入り口でその作業員のアノラックを脱ぐ補助作業をした方はいつの時点で残水がかかったことを知ったのでしょうか?
A. お調べして後日お答えします。


※おことわり
私は暴力団関係者について質問し、刺青のある方を見たと発言しました。
これには刺青があるからといって現職の暴力団関係者であると断定するという意図はありません。
また、暴力団を排除しろ!と強く主張する意図の質問でもありません。

私は免震棟の出入管理の仕事をした時に、身体サーベイというのをやりました。
作業員の方が作業場から免震棟に帰った時に放射性物質が体に付着していないか、専用の機器を使って調べるのです。
高齢の方も若い方も、おとなしい雰囲気の方もちょっと強面の方も、みんな一様に下着になってサーベイを受けます。
マスクを脱いだ皆さんの、どこかほっとした表情や、サーベイ中の緊張の面持ちを見ると、
あの恐ろしい現場の前では、皆か弱い人間なんだなあと思いました。

もちろん社会の黒い部分を肯定するつもりも、無理やり明るみにする能力も僕などにはありませんが、
私たちの安全が今どういう方に支えられているのか、現実の一端だけでもをメディアは伝えられればなあとは思います。

 

主な報告
・福島第一原子力発電所の状況
・集中廃棄物処理施設周辺 サブドレン水核種分析結果
○格納容器スプレイ系配管における水素濃度の再測定、およびガス管理システム接続部の窒素置換について
○湯ノ岳断層を対象としたボーリング調査およびトレンチ調査の実施について
・空気中・海中・取水口における放射性物質の各種分析の結果について
・1~3号機の事故時運転操作手順所に係る報告について(続報)
・高濃度放射性物質を含むたまり水の貯蔵および処理の状況について
・緊急安全対策、福島第一・第二原発について、における原子力安全・保安院への報告書の訂正事項


○格納容器スプレイ系配管における水素濃度の再測定、およびガス管理システム接続部の窒素置換について
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現在配管内に充満する発火性のガスはほぼ水素ガスであり、これを排出するために現在窒素ガスを封入して
配管内を全て窒素ガス(燃えない)に置き換えてしまおうというもの
これは29日から作業を開始する予定。
作業中の発火要因を取り除くために作業者は帯電しないよう作業前に金属に触れておく

○湯ノ岳断層を対象としたボーリング調査およびトレンチ調査の実施について
4月11日に発生した福島県浜通りのM7.0の余震において、これまで耐震設計上考慮する活断層と評価していない湯ノ岳断層沿いに
正断層型の地震断層の出現が確認できた。
湯ノ岳断層の活動変遷を調査し、地震断層が出現した原因やメカニズムを検討するために、ボーリング調査およびトレンチ調査を
9月29日から開始する。

関連
 「活動しない」認定の断層、地震で動く 福島・いわき
 (asahi.com 2011年4月21日15時3分)
湯ノ岳断層を対象としたボーリング調査およびトレンチ調査の実施について(東京電力 2011年9月28日)
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プロフィール
HN:
竹内公太
性別:
男性
自己紹介:
元作業員の視点から何か有意義な記事が書けないだろうかと思い、東京電力さんの記者会見にときどき参加しています。(働いたのは8月の短い間だけです 免震棟の出入り管理で、比較的被曝量の少ない、後方支援のような仕事です 現場で今も高線量被曝しながら懸命に作業されている方々に最大限の敬意を持って、記事を書きたいと思います。
ライター経験は無いので読みづらい点もあるかと思いますが宜しくお願いします。
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