8to2 竹内公太による福島第一原子力発電所事故関連記事
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福島第1原発:収束作業死で労災認定…横浜南労基署
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120225k0000m040057000c.html
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120225k0000m040057000c.html
毎日新聞 2012年2月24日 20時49分
原発の作業員の方というと放射線被ばくの懸念がすぐに連想されがちですが、全面マスクに三重手袋という状態は視野が狭まり音が聞こえづらく、手先の感覚もつかみづらく、さらに呼吸は細くせざるを得ず、また夏は熱中症の危険と、通常より事故リスクを高める要素が多いと思います。特に高齢の方は循環器系への負荷がに十分注意しなくてはならないでしょう。
今後も長く続く収束作業の中でこの認定が重要な意味を持ってくれることを願います。
原発の作業員の方というと放射線被ばくの懸念がすぐに連想されがちですが、全面マスクに三重手袋という状態は視野が狭まり音が聞こえづらく、手先の感覚もつかみづらく、さらに呼吸は細くせざるを得ず、また夏は熱中症の危険と、通常より事故リスクを高める要素が多いと思います。特に高齢の方は循環器系への負荷がに十分注意しなくてはならないでしょう。
今後も長く続く収束作業の中でこの認定が重要な意味を持ってくれることを願います。
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「プリピャチ」はチェルノブイリ原発から4キロメートルに位置するプリピャチ市街と、そこに住み働く人々姿を捉えたドキュメンタリー映画です。去年12月に都内で上映がありましたが、3月3日から再び日本で公開されるそうです。
日本版公式サイト
日本版公式サイト
私は去年の上映とトークを観覧し、当ブログに短い文章を書きました。
BGMを使わず、鳥の鳴き声や風の音がそのまま聞ける、印象的な映画でした。
東京電力は2月下旬には再び福島第一原発敷地内をメディアに公開するとのことですし、日本も今後貴重な映像資料がしかりと残されることを望みます。
(関連)
■ 東京電力によりますと9日午後福島第一原発内で協力企業作業員1名が体調不良を訴え、緊急医療室に運ばれた後に心肺停止状態であったことから福島県内の病院に搬送されました。
搬送された方は60代の男性でコンクリート打設作業においてホースの筒の先を持ちコントロールする作業中に気分が悪いと訴えられ、5,6号緊急医療室へ担架で運ばれた時点では意識は無く、心肺停止していため緊急措置をしましたが容態に変化が見られず、救命措置の継続をしながら急患移送車でいわき市立総合磐城共立病院へ搬送されました。現在病院で治療中。
医療室にて他の作業員による手サーベイで、放射性物質の付着は確認できなかったということです。
なお勤務日数や被ばく線量、作業との因果関係など詳しい状況は明日以降発表される見通しです。
<1月10日追記>
この方は5月22日から勤務なされて、累積被ばく線量は外部被ばくで6.08mSv、内部被ばくはホールボディカウンター総計0.01mSv、協力企業によると健康診断で特に問題は無く、朝のミーティングでも体調の悪いとの申し出は無かった。
なお勤務日数や被ばく線量、作業との因果関係など詳しい状況は明日以降発表される見通しです。
<1月10日追記>
この方は5月22日から勤務なされて、累積被ばく線量は外部被ばくで6.08mSv、内部被ばくはホールボディカウンター総計0.01mSv、協力企業によると健康診断で特に問題は無く、朝のミーティングでも体調の悪いとの申し出は無かった。
土木建築業務については36年のベテランだそうです。
<1月11日追記>
11日協力企業からの連絡があり、この方は1月9日17:02に死亡、死因は急性心筋梗塞ということでした。(11日夕刻の東京電力会見より)
<1月11日追記>
11日協力企業からの連絡があり、この方は1月9日17:02に死亡、死因は急性心筋梗塞ということでした。(11日夕刻の東京電力会見より)
注)「福島第一原発での体験」の記事はあくまで私個人の体験と印象です。
のべ数万人とも言われる作業員の方々それぞれが異なる体験と印象を持っておられると思います。
情報が不足する中で、私のケースを全体の印象とお取り違え拡散されることのないようお願い申し上げます。
私は免震棟内で後方支援的な作業を行っていました。滞在期間は2011年8月のひと月足らずです。ですから私の見た光景は全体のごく一部であり、浅い理解に過ぎません。
より高線量の建屋で作業される方や、私とは全く異なる滞在宿、雇用条件の方が大勢おられます。
寝不足の自分はちょっとデリケートすぎる気もしてます 文句も言わずに作業されてる方々に対しては申し訳ないです
■ 福島第一原発の体験13
寝られない日が続く。ので、勤務前に記入する体調報告用紙に、睡眠時間4時間と書く。本当は3時間しか寝られなかったが、つい水増しして書いてしまった。心がざわつく。すると、ちょっと目を離した時に、同班の方が6時間に書き換える。「4は書いたら駄目っすか?」「うん、まあ、ね。ううん」下請け会社は仕事を干されたらマズイ。体調管理もできない奴がいても個人の責任ではなく、社の責任と見られる。先輩方はいつも、余計なことは言うなよ、と言い、元請会社の顔色を伺っている。この現場をゆくゆくはA社さんに任せられればなあ、と元請の方が言うと、「はい、できます! 任せてください!」、「でもあれもこれもだと難しいからなぁ」「いや、100パーセントできます! もう、ビシバシ言ってください」「おお笑。頼もしいなぁ~」。より多くの仕事を請け負えるが、元請会社への新規作業員登録作業やこの社内でのシフト組みや打ち合わせで睡眠時間を削られる先輩を見るとちょっと順番がおかしい、というか危険な気がする。こうしたことがこの会社に限ったことなのか。例えば、より高線量、あるいは高所や重量物の扱いなど危険を伴う作業だったらどうなんだ。こんなことは世の中を見渡せばいくらでも起こっていることだし、そうやって仕事はもらうものなんだよ、と言われればその通りだと思う。けれど、この未曾有の事故現場でもその常識のまんま行われていて良いのだろうか、疑問に思う。ちなみにこの時は不正事項の相談窓口があることなど知らない。当たり前だが、会社はそんなことは新人に積極的に教えたりはしない。社長は6月に口ばかり達者でややこしい奴をすぐにクビにしてやった、と私に言ってきていた。
出入り口の身体サーベイを担当しながら、何かこのままでは事故が起きそうだなとどんより考えていた。その時、同班の別の方が、外扉から中へ帰ってきた。いつも通り全身をサーベイしようとしたら、「20分しか休憩ないから、ね? 省略して。手と、足の裏だけで。」自分が勤務してからこのサーベイで放射性物質の付着を見つけたことはない。元請の人もこの方法はザルだと言っていた。しかし、そういうことをずるずるとやっていいのか?? 戸惑いつつ無言で言われたとおりにする。去り際にこちらを振り返って、「だって、ね? 20分しか、ほら休みが、ね?」言い訳のように念を押されて、無性に腹が立ってくる。
身体サーベイの曖昧な説明、睡眠時間書き換え、さらに少ない睡眠時間で文句も言わない先輩(愚痴は言う)と、元請にはそんな弱音おくびにもださない態度、社長の態度、働いた後から渡される雇用通知書、Jヴィレッジの無秩序な業務連絡掲示物、応援メッセージの掲示物、いろいろなものが頭をよぎり、勤務の最後の方の期間を私は、イライラして悲観的な気分で過ごした。事故現場だから多少のことは仕方ないのか、事故現場だからこそきちんとすべきなのか。
「お前は大丈夫やろうけどなっ おっ前の子供は鼻から足が生えよるぞww」いつもの先輩の原発ジョークにも、笑う気力は無くなっていた。
「お前は大丈夫やろうけどなっ おっ前の子供は鼻から足が生えよるぞww」いつもの先輩の原発ジョークにも、笑う気力は無くなっていた。
細野大臣、園田政務官の現場視察の動画
前日の冷温停止状態宣言、工程表ステップ2完了を受けて
細野原発担当大臣、園田政務官による12月17日に福島第一、第二原発を視察、挨拶、懇談会が行われました。
・福島第一原子力発電所訪問挨拶(細野大臣・園田政務官)(2011年12月17日撮影)
この動画の中で細野大臣は冒頭、
皆さん自身が大変傷ついておられる中で、この事故への対応にみなさんが専念をしなければならない状況というのは本当に辛かったろうという風に思います。みなさんのがんばりがなければここまで来ることはできませんでした。国民の皆さんも良くそれをわかっています。世界もそのことを知っています。是非みなさんは胸を張ってそのことを周りの皆さんにお伝えをいただければと思います。
というように述べています。細野大臣もこう言っているのですから、せめてJヴィレッジにもっと取材を入れて、作業員の方の生の声でインタビューなど報じてはどうかと思うのですが。
確かに当時の混乱の中、事故を起こした企業としての責任がありますから、難しい問題ではあります。しかし吉田所長も葛藤なされたことかもしれませんがはそれを言って良い立場なのかは少し疑問です。事故収束は東京電力だけでなく関連会社含め所長以外に多くの方が関わることなので。(ご本人がいない場での細野大臣の発言ですが。)
東京電力の記者会見で私はこれは具体的に誰にどのような要請があったのか聞きましたが、現時点で回答は得られていません。
また園田政務官の挨拶では
と述べています。身近で、現場とともにやってきたかどうかは有権者向けのアピールであって、現場の方に強く言うことではないと思います。
今から振り返りますといくつか私の中に反省点がございます。そのひとつというのが、作業員の方の環境をよくすることにもっともっと早い段階から取り組めば良かったと、そういう反省でございます。3月の時点で私は既に気がついておったんです。みなさんが本当に苛酷な環境でやっておられるのだということを。そしてその時に、当時所長をやられていた吉田さんにお話して、もう少し環境を良くしたので、どうだろうかという話をしたことがございました。その時吉田所長からこういう答えが返ってきました。今は東京電力の作業員のことを考えるのではなくて、被災者の皆さんの待遇を少しでもよくすることに専念をしてもらいたい、そういう話が3月にありました。それはおそらく当時の皆さんの思いだったのではないかという風に思うんです。ただ当時私が例えば吉田所長に対して、「いいや、皆さんの待遇を良くすることが大事なんだ」ということで押し切っておれば、もう少し早く待遇を良くすることができたんではないか、そんな反省を、実は、私はしております。4月のあたりから、皆さんの中から、もっと作業員の待遇を良くするべきだという声が出てまいりました。そういった声に突き動かされる形で、もちろん東京電力も努力をいたしました、政府としても皆さんをバックアップをしようということでやってまいりました。
政府として様々なバックアップをしていくことは約束させていただきます。そしてそのなかで、待遇の問題についても東京電力の方には強くお願いをしております。この1Fで働く作業員の皆さん、東京電力の民さんはもちろんでありますけれども、関連会社の皆さん、関連企業の皆さんも含めて、皆さんがここでがんばっていただける、そういうですね、手当ては出していただけるように、要請は既にしております。そしてもちろんそれは単にお願いするだけではなくて、政府として皆さんを財政的な、それこそしっかりと共同歩調でやっていくということで、機構(?)がございますから、機構(?)からの人件費をこちらに寄せるという考え方ではなくて、みなさんの待遇を安定化させるためには政府としてしっかりそこはバックアップをしていく、金銭的にもバックアップをしていくという体制についても整える準備をしています。
また園田政務官の挨拶では
(略)…国民の皆様方や世界の皆様方にしっかりと見て評価をしていただきこれだけ皆様方が事故に向かって突き進んでいったんだと認識していただければありがたいと思っております。そしてそのことは誰よりも私ども政府が身近で見、そしていつもいつもテレビカメラを通じて皆様方とともに今日まで事故の収束に向かっての活動をしてきたとしっかりと証明できると思っております。
と述べています。身近で、現場とともにやってきたかどうかは有権者向けのアピールであって、現場の方に強く言うことではないと思います。
全世界に対して皆様方の英知と力をお示しする番ではないかと思います。当然、細野大臣とともに、私たち政府も、現場の皆様方とともに、いつでもここに駆けつけさせていただく所存ですし、また、皆さんとご一緒に、世界に対して、日本という国がこういう国難からしっかりと立ち上がっていくんだというところを皆さんとご一緒にお示しをしてまいりたいと思います。なにとぞお体だけにはお気をつけていただいて、私どもとしてもできる限りのことは精一杯やらせていただきます。なにとぞ健康と、そしてご家族の、皆さん方の、これからも、愛して、そして、慈しんでいただきながら、この日本国の接線(?)のためにどうぞお力をお貸しいただきたいと思います。本当にありがとうございましたし、これからもよろしくお願いをいたします。
政府の方は応援メッセージの書かれた国旗を背に「世界に向けて」「胸を張って」と大きな事を言って鼓舞しようとしています。私は政治家に言われないと持てない誇りは誇りでないと思います。閉ざされた現場のオペレーションルームで、世界的にすごいことなんだよというのは誇りではなく慰めになってしまわないでしょうか。世界の前に国内に向けてもっとアピールすればそれだけで当たり前の感謝と敬意が集まり、世論が動き、待遇改善も進むと思います。
・福島第一原子力発電所懇談(2011年12月17日撮影)
細野大臣、園田政務官、東京電力社員4名、関連企業社員3名による懇親会の動画です。
最後の方で細野大臣が「政府にこれだけを言っておきたいこと、ありませんか?」の質問に南相馬市出身の若い方がカンペを見ながら3点答えています
・避難準備区域解除、解除と除染の順番がおかしくないですか?
区域の解除などは除染の計画を立ててから行って欲しい
・放射性物質との共存をしていかなくてはいけない状況で
事故の教訓を後世に伝えるために、今を生きる日本国民全員が正しい知識をもつ、
そのための環境づくりをしてほしい
事故の教訓を後世に伝えるために、今を生きる日本国民全員が正しい知識をもつ、
そのための環境づくりをしてほしい
・夢物語ですがガンダムのように国家プロジェクトとして廃炉に役立つロボットを開発して欲しい
冒頭で細野大臣の方から「東京電力、関連会社の社員全員の待遇を良くするために資金的なバックアップをする」と言ってますから、改めてそれについて言うのもはばかられる事と思います。吉田所長の3月の時点での細野大臣への、今は被災地を優先して、との言も含めて、私はそれが危険な美学に依らないかが気にかかります。金のことは言わないで、何らかの犠牲があっても仕事をやり遂げる、というのは美しいことではありますが、ともするとそれは政府や私たちに「感謝」「敬意」を担保にそうした美学に甘えさせかねないからです。
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元作業員の視点から何か有意義な記事が書けないだろうかと思い、東京電力さんの記者会見にときどき参加しています。(働いたのは8月の短い間だけです 免震棟の出入り管理で、比較的被曝量の少ない、後方支援のような仕事です 現場で今も高線量被曝しながら懸命に作業されている方々に最大限の敬意を持って、記事を書きたいと思います。
ライター経験は無いので読みづらい点もあるかと思いますが宜しくお願いします。
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